「今のお前が一番自然に見える」
2週間ほど前のこと。連日猛暑日が続く中、汗だくで帰宅すると突然電話がかかってきました。電話の主は大学時代の親友。私の数少ない、親友と呼べる人です。
その日は親友の24歳の誕生日でした。誕生日を祝う言葉をかけたあと、話は早速お互いの近況報告に。
「最近、仕事どうなの。やっぱ教員きつい?」
私:「ぼちぼちね。思っていた以上だけど。」
「でさ、もっと頑張ろうとか、何か目標とかできた?」
私が一番されたくない質問でした。なぜなら明確な目標がなく頑張ろうという思いが薄れていた時期だったからです。
私:「正直に言うと、大学時代に抱いていた闘争心とか何か成し遂げてやる、みたいなものがないんだよね。ダメかもしれないけど。今の自分に満足しちゃっているとうか。」
私は正直にいま思っていることを打ち明けました。今は社会人一年目。給料も低いし、仕事は激務だけど、それに満足している自分がいる。普段強がって言えない事も彼になら言える気がしました。
「そうか。」
大学時代の時みたいに、色々と檄を飛ばされるだろうな。そんな予想をしていました。しかし、彼の返答は意外なものでした。
「お前の話聞いて安心したわ。今のお前が一番自然に見えるよ。今話している話し声とか雰囲気とか。一番自然な気がする。」
あたたかく生きる
まさか今の自分の状況を受け入れてくれるとは思っていませんでした。彼は普段から毒舌で有名でしたから。その後、彼が言った言葉に私は心を打たれました。
「あたたかく生きるっていいよね。」
あたたかく生きる。ネパールの農村で生活していた時のことを思い出します。1週間シャワーを浴びれなかったり、毎日同じ食事だったりしましたが、日本にいた時よりも何倍も幸せでした。それはきっとネパール農村の人たちがあたたかい生き方に魅了されていたからだと思います。

誰かの期待に応えようと必死に頑張ってきたけど、その先に待っていたのは「自分は結局どうしたいの?」という問い。
あたたかく生きることは、自分では言葉にできなかったけど、理想としている生き方でした。
「自分もあたたかく生きたいし、
自分の周りにいる人たちもあたためてあげたい。」
彼の言葉は、すでに私の心を温めてくれるものでした。
あたたかく生きる。自分の目指している生き方に一歩近づいた気がします。
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