違うから、人は人を想う。

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那波多目健太

1996年生まれ。東京都出身。環境問題への関心から東北大学では農学を専攻。大学院進学後、休学を決意し環境負荷の少ない農業を実践する㈱坂ノ途中とNPO法人Colorbathで1年間のインターン。2019年度末に大学院を中退。現在、お野菜をオンライン販売する京都発の企業に勤務中。

ナマステ~
3ヶ月弱のネパール駐在インターンを終え無事帰国しました、なばためです。2週間以上の海外滞在は今回のインターンが初めてだったのですが、なんだかとてもあっという間な感じでした。

突然ですが、みなさんはJTのCM「想うた」シリーズを見たことがありますか?
私はこの「想うた」シリーズが好きなのですが、最新の作品は特におすすめです笑。
今回は、「想うた」最新作を見た直後に、そのメッセージについて考えさせられる出来事があったので、共有したいと思います!

ネパールで出会った言葉を話せない男性

2019年もまもなく終わりを迎えるというタイミングで、私はネパールのイラムという地域にいたのですが、なんとその地域は首都カトマンズからバスで18時間!笑

もちろん日本の夜行バスのように「快適」なはずもなく(日本の夜行バスも快適ではない?笑)、バスの添乗員のような人の大声が常に響き渡っているし、深夜には1時間くらいフル照明で停車するしで、着く頃には自分が疲れているのか覚醒状態なのかよくわからない感覚でした笑。

私をイラムまで連れて行ってくれたバス

そんな壮絶なバス旅の中で、1人の言葉を話せない男性添乗員と出会いました。

私がバスに乗り込み出発を待っていると、その彼はすごい形相でアーアー、ウーウー唸りながら、バスに乗り込んできました。
そのため、正直最初は、え、何事?!バスに財布でも忘れたの?みたいに思ってました。

というのも、ネパールでは、至るところでお客さんがバスに乗車してくるし、添乗員の制服などもないので、誰が添乗員で誰が乗客かが一見しただけではよくわからないのです。

でも、彼が他の添乗員とコミュニケーションをとっているのを見るうちに、彼が言葉を話せない添乗員であるということに気づきました。
手話を使っているようには見えなかったので、彼はきっと、表情、声のトーン、ジェスチャーだけでコミュニケーションをとっていたのだと思います。
そして、その動き、声に合わせるように添乗員仲間もジェスチャーと声で返していました。

そんな様子を眺めていると、ふと、
「あ、これって彼らにとっては特別なことじゃないんだろうな。」というふうに思いました。
彼は話せない。だから、ジェスチャーで意思疎通する。ただそれだけだけど、なにか?
そんな声が聞こえてきたような気がしました。

福祉サービスはハンディギャップを抱えた人に優しいのか?

日本をはじめ多くの先進国では、福祉サービスが充実しています。
これは素晴らしいことです。全国民が納める税金でサービスを提供したり、福祉施設を作ったり。
それによって、ハンディギャップを抱えた人でもある程度便利に暮らせる社会が実現されています。

でも、お金という形でサポートしているからこそ、日常的にハンディギャップを抱えた人と関わることは少ないのではないかと思います。

ハンディギャップのある人を支えるために、特別な措置は必要か?
という問いに対しての私の答えは、必ずしもYesではありません。
もちろん、ハンディギャップの大きさによっては税金を使ったサポートが必要になる場合もあるでしょう。

ですが、場合によって特別扱いは、ハンディギャップを抱えた人とそうでない人を隔離してしまうことがあります。

支援学級と普通クラスに分けたり、特別施設を作ったり。
これらは彼らとの間に物理的、心理的な壁を作ることになります。
そして、頭の片隅に「自分たちと一緒に生活するのが困難な人」という認識を生じさせ、どこか遠い存在のように感じさせてしまう危うささえあるように感じます。

多様な民族が独自の衣装で参加した南アジア競技大会の閉会式

違うのは当たり前

支援学級や特別施設に入らなくてはならない人たちと、いわゆる健常者との間に違いがあり、一緒に生活をすることが一筋縄ではいかないというのは事実だと思います。

彼らと私たちは確かに違っています。
でも、それは特別なことではなくて、身近な存在である家族や友人と自分が違うこと、くらい当たり前のことです。

違うのは当然。だからこそ人に頼るし、自分も頼られる。

たとえ特別な制度や施設がなくても、私たち人間は相手を想い支え合う力を持っています。
どれだけ発展し福祉制度が充実しようと、私たちの生きている世界は一つです。その一つの世界に一人一人違った性格、特徴を持った人が生きています。

違うから、人は人を想う。

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