何もしないことをデザインする

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後藤 智

経営学の研究者。専門はデザインマネジメント。デザインシンキング、エンジニアシンキング、マネジメントシンキング、アートシンキングの違いと使い所を研究している。この観点から学校教育に対する思うことを書いていきます。

生徒に主体性を持たせたいのであれば、生徒一人一人が自分の評価軸を作り、自分で行動計画を立て、自分で実行し、自分で内省し、自分で次の一歩を踏み出せるようにしなければならない。つまり、教員は何もしないのが一番である。

空白をデザインする

デザイナーという職種の人たちの中には、例えばプレゼン資料で空白部分に気を使う人が多い
「その空白に何の意味があるのか?」なんてことをよく考える。

商品のデザインでも、自分がデザインした商品で人を行動を変えたい時、「その行動変えてください!」というようなメッセージを表に前面に出したようなデザインはダサい。そのようなことは意識しないんだけど、「あれ、気がついたらこの商品で自分の行動が変わってた」と思われるようなデザインの方がカッコイイと感じるデザイナーの方が多いと思います。

何もメッセージが書かれていない部分で人を動したいのです。

授業の空白をデザインする

考え方は、授業でも同じです。

勉強しない生徒に対して「勉強しなさい」と言うのは、なんというか、ダサい。

「あれ、気がついたら勉強楽しくなってきた」と思わせたい。
100%やるべきことが決められた授業は、プレゼン資料に例えるなら、みっちりと端から端まで文字が書き込まれた資料です。
もう読むので精一杯。考える隙などない。
確かにこのやり方だと、みんな教員の思う通りに動きます。ただし、書いてあるその通りに動くだけです。

重要なのは、メッセージを送らない部分でいかに人を動かすかです。空白の部分の意味を持たせるために、どのようなメッセージをそこまでに送るか。これが空白のデザインであり、何もしないことのデザインです。

最初から空白の資料を提示すると、生徒は困惑します。それは単なる教員のサボりです。
では、一体どのようなメッセージが空白の意味を与えるのでしょうか。

今日はここまでにしましょう。あとは私は何もしません。

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